02. 取り組みと事例
各分野の取り組みや、事例などを教えてください。
人々の安全で安心な移動をささえる道路空間の整備
M.I:道路分野としては、「新たに整備する道路の計画・設計」、「現道拡幅設計」、「交差点設計」はもちろんのこと、安全・安心に利用していただくことができる道路空間を実現するための交通安全対策にも取り組んでいます。特に、昨今の自転車事故の増加などの状況を受けて、「自転車道の計画・設計」にも携わっています。これは道路空間を再編し、歩行者と自転車を分離することで事故を減らす取り組みです。
また、防災・安全・景観の観点で進められている「無電柱化の計画・設計」にも携わっています。
「まち」と「まち」をつなぐ安全・安心な橋梁の整備
I.F:橋梁部では、既設橋梁の補修設計、地震対応できるように耐震補強するのが主流です。もちろん、新たな橋梁設計についてのプロジェクトもあります。また、近年では、激甚化する自然災害・河川氾濫に備え、川幅を広げて川の流れを緩やかにする河川改修工事も増えてきているので、その場合は治水も考えて新たに橋梁も広げましょうと、新しく橋を架け替える設計も行っています。調査診断部としては、主に既設橋梁の5年に一度の点検も行っています。正確な点検を行うことで、補修等をどこからどのように進めていくかなどのスケジューリング・維持管理の計画に役立てています。
時代や人々の変化に合わせた「まち」の成長の実現
R.K:時の流れとともに人々の価値観が変わるように、社会の変化や人々の変化に合わせて、「まち」も継続的に成長していく必要があります。都市計画分野では、この成長のための計画である都市計画マスタープランや立地適正化計画の立案や、自然災害が起こった際の備えとして、地域防災計画の立案も行っています。
さらに、公園のリニューアル設計や施設の長寿命化計画、大規模な宅地等開発事業の造成設計などに関わっています。
伝統的な文化施設を中心とした「まち」のリニューアル
R.K:大阪市の都心に中之島公園という大きな公園があります。街の人たちがこの公園と周辺の施設を安全で快適に利用ができるよう、もともと車道だった通りを歩行者空間化して一体的な利用を可能にしました。これは、中之島エリア全体の回遊性向上にもつながっています。
車道をなくすにあたっては、もちろんそれによる影響も考慮しなればなりません。周辺の交通に影響がないよう設計をするとともに、地域の方々の意見をしっかりと聞き、説明責任を果たしていくのも私たちの重要な役目です。さらに、車道をなくした際の公園の計画・設計にも携わりました。
大阪の象徴的なエリアの景観づくりに貢献したこのプロジェクトは、建設コンサルタントの仕事をしているなかでも、とりわけ誇りに感じているプロジェクトです。
